無垢フローリングをSDGsから考える

様々な場所で聞こえてくるSDGsですが、
建築業界でSDGsはあまり進んでいないのが現状ではないでしょうか。
中には取り組んでいる企業もありますが、ネット上で見る限り表層的な取り組みに終始しているのが現状の様です。
この記事を読むことでその違いや、本質的な取り組みが何かということをご理解頂けるものと思います。
ここでは建材の中で最も重要な部材であるフローリングという切り口からSDGsを考えていきたいと思います。

また、「まとめ」ではSDGsの本質的な問題点についても記載しますので、最後まで是非お読みください。

現在もそうですが、建材は利便性、デザイン性、コストが重要視されてきました。
しかし、SDGs的には如何に持続性が考慮されているかという点が重要になってきます。

建材で特に関係の深いSDGsの目指すゴールをまずは記載します。

12「つくる責任つかう責任」

13「気候変動に具体的な対策を」

15「陸の豊かさも守ろう」

上記3つが当てはまります。以下にどのように関連しどのような動きがSDGs的か記載していきます。

「12 つくる責任つかう責任」

SDGs 12 つくる責任つかう責任

では、まずフローリングを「12」という観点から見ていきましょう。

無垢フローリング

フローリングを製造する際に環境破壊に繋がるような部品で構成されている製品ではないか、
或いは環境破壊に繋がる副産物を生み出していないか、
そして、のちのち処分する際に環境破壊に繋がらないかについて、
配慮がなされているかどうかが問われるということです。

結論から申しますと、
無垢フローリングであることが最も12のゴールに近いと言えます。
なぜなら、無垢フローリングは木材の形状を変えただけの製品だからです。
そのため環境破壊に繋がらず、処分した後、いつか土に還ります。
環境負荷の最も小さいフローリングになります。

複合フローリング等

一方で、他のフローリングはどうでしょうか。
例えば、最も主流の複合フローリングは木を薄くスライスして接着剤を大量に使用して積層して貼りつけています。
この接着剤は有害物質が含まれていることから環境破壊や健康被害を生んでおり、ゴールから果てしなく遠いことが分かります。
しかも、現在の科学では解明できないことで、問題が無いとされている物質も多くあり、
それらが後々様々な問題の一因であったという可能性が十分ありえます。
例えばフロンガスはその良い例です。オゾン層を破壊する物質であることが後に分かった様にです。

また、無垢フローリングや複合フローリングを含む大半のフローリングの表面には塗装が行われています。
この塗装の多くはUV塗装やウレタン塗装です。
木の表面がテカテカしていたらこのどちらかの塗装が行われています。
この塗料は当然化学物質です。安全対策はもちろん行っていると思いますが、
工場で行うにしても防護マスクなどを使って塗装を行ったりしていることや、
将来的に役割を終えて焼却したり廃棄処分したりすると、
揮発して有害物質を発生させる要因にもなり、地球に対して責任を放棄していることになります。
ゴールから遠いどころか遠ざかっています。

無垢フローリングの更なる可能性

以上から、無垢フローリングは自然の素材そのままなので、SDGsに合致します。
しかし、実は無垢フローリングにも問題が存在します。
それは無垢フローリングを施工する際に現在は接着剤を多用することから、再利用することができない施工方法がとられ、一度使用するとほぼ廃棄処分しているというのが実態です。

しかし、ご安心ください。
施工方法次第ではリユースも可能になり、ゴールにもっと近づけることができます。
と言いますのは、弊社ではリユース前提のフローリングを近い将来商品化するつもりで現在実験中だからです。
乞うご期待。

「13 気候変動に具体的な対策を」

SDGs 13 気候変動に具体的な対策を

では、次に「13」を見ていきましょう。
気候変動に影響することはと言えば、化石燃料によるエネルギーの大量使用と、
地球温暖化の原因とされる二酸化炭素排出です。
ここでは、温暖化と二酸化炭素に因果関係が完全に証明されていないので、
異論はあるかもしれませんが、化石燃料の大量使用を切り口として記載していきます。
なぜなら、化石燃料を使用すれば二酸化炭素が結果的に増えるため、内包している事柄であることが明白だからです。
建材にとっての化石燃料やエネルギーがどう関係するかと言えば、製造と運搬時に関係してきます。

製造について

まずは製造から。
大量生産して生み出される商品は当然のように大量のエネルギーを使用します。
巨大な工場を稼働させるにはまとまったエネルギーを必要とするため、
一定程度巨大な規模の出力を伴う電力を必要とし、必然的に化石燃料を大量に使用することになります。
しかも、ランニング時はもちろんですが、工場を建設する際も大量の資源とエネルギーを使っています。
その意味で、複合フローリングは巨大な工場で製造し、化石燃料を大量使用していることからも13から遠ざかっていることが分かります。

一方で、無垢フローリングはどうでしょうか。
無垢フローリングは木材を加工するだけなので、上記のような規模の工場を必要としないことから、化石燃料も少量で済みます。

ロジスティクス

では、次にロジスティクス、運搬について見てみましょう。

当然のように遠い場所から輸入するほどに化石燃料の使用量が多いことは明白です。
複合フローリングの多くは外国から輸入されています。
一方で、無垢フローリングはどうでしょうか。
実は無垢フローリングの多くも外国から輸入されていることから運搬については同程度と言えます。
しかし、国産材でかつ建築現場により近い場所で取れた無垢フローリングであれば、
低エネルギーになり13のゴールに最も近いと言えます。

弊社ではミャンマーからチーク材を輸入しているため、この点ではゴールに遠いと言えます。
改善すべき項目です。

製造と運搬を加味すると、
国産の無垢フローリングがSDGs的にゴールに近いと言え、
次点として海外の無垢フローリングということになります。
複合フローリングは論外といった位置づけです。

「15 陸の豊かさも守ろう」

SDGs 15 陸の豊かさも守ろう

続いて「15」はどうでしょうか。

日本の緑の豊かさの要因


グーグルアースなどで見ると分かりますが、日本は緑豊かな国であることが分かります。
先進国であるにも関わらずこれだけ緑豊かであることには理由があります。
それは日本で使用される多くの木材は海外からの輸入材に依存していることにあります。
国産材は使用せず、わざわざ海外から運んできています。
戦後70年以上、日本の木々が使用されてこなかったことから消極的に緑豊かになっているのです。
緑豊かさの要因になっている多くは戦後に日本中に杉や桧を植えまくったからです。
建築需要を見越してのことですが、ある時期から海外から買った方が安いということになり、
そのまま放置され現在のように消極的に緑の豊かさが保たれてきましたが、弊害もあります。
その代表例としては、花粉症の原因になっているということです。

日本を含む特に先進国は他国の土地を丸裸にしては拠点を移すということを繰り返してきました。
本来であれば、自国のことは自国の資源で賄うべきです。
そうすることで、使い過ぎたらセーブしたり、新たに植林することでバランスを保つようになるからです。
しかし、お金を出せば安く買えるという資本主義的感覚から、遠い国のことは関係ないという発想で他国を丸裸にしてきました。

日本自体は今後自国の木々を率先して使うことで、花粉症の解消や低エネルギー化を実現できます。
また、同時に山々の手入れを行うことに繋がり、山崩れ等の災害を防ぎ、治水効果も出てきます。
一方で、緑の豊かさを保つということは日本以上に、今まで丸裸にされてきた他の国々の国土を配慮にいれていかなければいけないということです。
地球は一つであり繋がっていることから当然と言えます。
これは日本だけではなく、同様のことを行ってきた他の先進各国も同じです。
そういった理由から失われてきた自然を積極的に植林することで復元させていかなければいけません。

陸の豊かさを守るフローリグとは?

では、陸の豊かさを守るための建材であるフローリングなんてあるの?という疑問が湧いてきます。

あります。

それは弊社「オルタナティブ無垢フローリング」です。
あなたが購入するフローリング1㎡に付き1本の苗木が原産国に植林されるフローリングだからです。

詳しくは上記をクリックして頂ければその意図が分かりますので、是非ご一読ください。

世界でほぼ唯一の仕組みで、15を満たすフローリングは弊社のみです。

「16 平和と公正をすべての人に」も視野に

SDGs 16 平和と公正をすべての人に

弊社オルタナティブ無垢フローリングは海外から輸入しているため「13」に対して負い目がありますが、「15」でリカバリーしています。
また、実はこの「16 平和と公正をすべての人に」も考慮に入っています。

これは日本と原産国との間の友好関係構築、つまり平和に貢献するためでもあります。
弊社の場合はミャンマーがその対象国になっています。
植林を通して原産国、ひいては全世界の地球環境改善に取り組むことで、両国間に深い有効関係が生まれます。
下の写真は弊社で毎年行っている植林の模様です。
現地の若者たちが協力してくれています。

世界地図には人間がつくった国境というボーダーがあります。
しかし、地球上にはそのようなものは存在しません。国境線を気にして生きている野鳥等の動物がいないことからも明白ですね。
人間が勝手に生み出した概念に過ぎないものです。地球は元々ひとつなのですから。

2020~2022年度の植林について

コロナウイルスに加えて、今年2021年2月からの軍によるクーデターにより、
2020年、2021年に引き続き、おそらく今年2022年も植林を行うことは困難だと思われます。
しかし、コロナウイルスの終息や対策、政情が落ちついた暁にはこの期間の購入分も含めて植林活動を再開します。

まとめ

如何でしょうか。

SDGs的見地からフローリングを眺めた場合、どのような視点が必要かご理解頂けたのではないでしょうか。
以上のことを踏まえると、
少々手前みそになってしまいますが、
弊社の「オルタナティブ無垢フローリング」がSDGsに合致、
或いは、その先を見据えた唯一のフローリングだということがご理解頂けたことと思います。

ここでひとつ注意点があります。
それはここまでSDGsのことを記載してきましたが、実はSDGsには大いなる欺瞞が隠されています。
「持続可能な開発目標」は実は存在しないということです。
どういうことか?
それは開発を未来永劫継続し続けることは不可能であると言うことです。
開発を続けるということは経済規模を拡大させる、つまり経済成長し続けるということを意味するからです。
地球の大きさや資源には限界があることは明白であり、直感的にも不可能であることは自明でもあります。
しかし、従来型の資本主義よりは一歩前進という意味で価値ある行動であり、
利用すべき取り組みと捉えています。

今後、住宅や店舗等をご計画の方がいましたら、その折はSDGsを配慮されてみては如何でしょうか。
建材はとかく利便性、機能性、デザイン性、コストパフォーマンスが取りざたされます。
しかし、それ以上に重要なことは「持続性」です。
なぜなら、あなたにお子さんがいるならば尚更で、
彼らが将来活躍できる場を提供することこそが今を生きる私たちの役目であり、
今と将来を繋ぐことこそが「持続性」だからです。
これから行動を起こすことが持続性のあることなのかをよく考えて実行されることを願います。

無垢フローリングをSDGsから考える”へ1件のコメント

  1. bursa escort より:

    Great, thanks for sharing this blog. Really thank you! Really Great. Briney Godwin Rudolf

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